焼酎

■焼酎は日本全国で作られており、その土地でしか販売されていない地酒焼酎を加えると一生かかっても全てを飲みきれないほど種類が存在しています。まさに日本は焼酎大国と言っても良いほど種類と味がバラエティにとんでいます。ご存知の通り、日本国内では酒税法によって種別基準が定められており、連続蒸留しょうちゅう(旧甲類)と単式蒸留しょうちゅう(旧乙類)に分けられています(2006年5月1日酒税法改正による変更)。焼酎への酒税は政策的に安くされていた。また、大衆酒として広く飲用されてきた歴史がある。主に南九州を中心に醸造が盛んで、九州には焼酎の醸造会社などが多くあり種類は1000種類を越えると言われています。毎日違う種類のお酒を飲んでも3年近くかかりますね。。また、長崎県壱岐や伊豆諸島など島嶼でも焼酎が醸造されています。

焼酎の定義

■酒税法では「アルコール含有物を蒸留した酒類」のうち、以下の4つの条件を満たす酒類を焼酎としています。

●発芽した穀類を使用していない。
●白樺の炭などで濾過していない 。
●蒸留時に別途定められている物品以外を添加しない 。
●アルコール度数が連続式で36度未満、単式で45度以下を下回る。

海外の焼酎 焼酎の歴史

焼酎の起源は正確でありませんが、比較的有力な説は、シャム(現在のタイ王国)から琉球経由で日本にもたらされたと言われています。陳侃の『使琉球録』(1534年)に「南蛮(南番)酒」のことが記されており、この南蛮酒は暹羅(タイ)から琉球へもたらされたものであり、醸法は中国の露酒であると記されています。露酒とは中国の蒸留酒のことです。

シャムの蒸留酒は更に中東に起源を持ち、アラビア語で「アラク」(عرق)と呼ばれた。焼酎は古くは「あらき酒」、もしくは蒸留器を指す「ランビキ(蘭引、英語でalembic、アラビア語でアル・インビーク(الإنبيق))」と呼ばれた。中国・韓国語では「燒酒」と表記されています。

日本国内では16世紀頃から焼酎が造られていたとされ、例えば1546年に薩摩国に上陸したポルトガルの商人ジョルジェ・アルバレス(フランシスコ・ザビエルにヤジロウを紹介し訪日を促した人物)は、当時の日本人が米から作る蒸留酒(原文ではorraqua;オラーカ=アラビア語のアラクに由来するポルトガル語)を常飲していたことを記録に残しています。焼酎の発祥の地は鹿児島と言われる理由がよく分かります。

また、鹿児島県伊佐市の郡山八幡神社には、永禄2年(1559年)に補修が行われた際に大工が残した「焼酎もおごってくれないけちな施主だ」という内容の落書きが伝わっており、焼酎の飲用について日本国内に残存する最も古い文献となっています。

その初期から明治時代中期に至るまでの焼酎は、製造に単式蒸留器を用いており、現代の法体系でいうところの「焼酎乙類」に限られていたが、明治28年頃にイギリスから連続式蒸留機が輸入され、高純度アルコールが安価に大量生産できるようになりました]。この製法のものが「新式焼酎」として広まり]、対して在来の焼酎は「旧式焼酎」と呼ばれるようになる。その後、酒税法で「新式焼酎」にあたる「焼酎甲類」と、在来焼酎にあたる「焼酎乙類」の区分が制定されました。

乙類の種類

焼酎とひとことで言っても焼酎乙類は一次発酵・二次発酵を経てつくられたもろみを蒸留して製造されるものが主流をしめており、使う原料などにより味わいがことなり、以下のような種類があります。

米焼酎
焼酎好きが好んで飲むのがこの米を使った焼酎です。日本酒同様、米を原料とする。味はやや濃厚。主要生産地は熊本県南部の人吉盆地(人吉・球磨地方)で、28の蔵元がひしめいています。人吉盆地で生産される米焼酎は特に「球磨焼酎」とよばれ、世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けています。また、2006年には地域団体商標として登録されており、香りや味わいは日本酒に近くフルーティで、減圧蒸留の普及もあって初心者にも受け入れやすい焼酎です。この他、日本酒の名産地(秋田県、新潟県等)でも米焼酎が生産されています。

麦焼酎
原料は麦で一般的に米焼酎より癖が少なく、若い女性にも飲みやすいと言われています。もともと長崎県壱岐で生産され始めたのが最初で「壱岐焼酎」は世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けています。壱岐焼酎は米麹に麦を掛け合わせていたものです。

麦焼酎は1960年代まで焼酎の中ではメジャーな存在ではなかったが、東京農業大学の柳田藤治によってイオン交換濾過法を麦焼酎へ応用する手法が開発され、宮崎県の柳田酒造によって実際の使用方法が確立すると多くの麦焼酎メーカーがイオン交換濾過法を導入することとなりました。

これをきっかけに、1960年代後半から大分県で生産されている麦麹に麦を掛け合わせる麦焼酎が日本各地で注目を浴び、現在では大分県も麦焼酎の一大産地となっている。なお、「大分麦焼酎」は地域団体商標として登録されています。

芋焼酎
江戸時代から南九州で広く栽培されているサツマイモを原料とした焼酎です。鹿児島県や宮崎県南部で広く飲まれています。味はかなり濃厚で、しばしば独特の臭みがあるため、地元以外では好き嫌いが分かれるが、近年は匂いを抑えたものも作られています。また、健康志向ブームをあいまって好む人が増えてきている。使用される麹はほとんどが米麹。サツマイモ100%焼酎は製造されたことがなかったが、1997年に国分酒造協業組合が日本で初めてとなるサツマイモ100%焼酎を発売したことで、芋麹も一般化、現在では多くのメーカーがサツマイモ100%焼酎を発売しています。

主産地は鹿児島県と宮崎県南部。他の産地として、薩摩出身の流人である丹宗右衛門が製法を持ち込んだ八丈島などが知られています。鹿児島で生産される「薩摩焼酎」は、世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けています。

黒糖焼酎
奄美諸島では江戸時代から第二次世界大戦以前まで、泡盛や黒糖酒(黒砂糖原料の蒸留酒)が製造されていました。しかし、戦間期から戦後のアメリカ占領時代にかけ、米不足で泡盛の原料に事欠く一方、黒砂糖は日本本土に移出できず余剰だったことから黒糖酒が多く作られるようになりました。

1953年、奄美諸島の日本返還に伴い日本の税法を適用するにあたり、黒糖酒は酒税法上「焼酎」として扱われず税率が高いことから、「焼酎」扱いを望む島民の要望もあり、取り扱いに関して議論がなされた。当時の大蔵省は奄美諸島の振興策の一環として、米こうじ使用を条件に、熊本国税局大島税務署の管轄区域(奄美諸島)に限って黒糖原料の焼酎製造を特認した。口当たりは比較的柔らかく、癖が少ない。黒糖が原料だと甘い口当たりと思われがちですが、原料から想像されるほどに甘味は強くありません。以後、日本の黒糖焼酎は奄美諸島でしか製造できない特産品となって現在に至っています。。 現在、奄美諸島では泡盛は製造されておらず、黒糖酒は奄美諸島全域で製造されています。奄美に訪れた際はぜひ黒糖焼酎を味わっていただきたい。

そば焼酎
ソバを主原料とする焼酎。発祥は新しく、1973年、宮崎県五ヶ瀬町の雲海酒造が、山間部での特産品であるソバを原料に取り上げ新たに開発した。以後各地の焼酎メーカーで、米・麦との混和タイプも含めて広く作られるようになった。味わいは麦焼酎より更に軽く、癖が少ないので焼酎の入門に丁度良い。。そば屋においてそばをゆでたそば湯で割ったそば焼酎を提供している事例も多く見られる。ただし、そばアレルギーを持つ人はアレルギー症状が出る可能性があるので注意を要して下さい。

栗焼酎
その名の通りクリを主原料とする焼酎。1980年台初頭、愛媛県西予市の四国唯一の焼酎専業蔵である株式会社媛囃子が、愛媛県特産品であるクリを原料に取り上げ新たに開発した。以後各地の栗特産地を中心に作られるようになった。栗の香りとまろやかでほのかな甘みがあるのど越しで体の芯まで温まる。珍しい焼酎なのでぜひ一度飲んでみたい焼酎です。

本格焼酎

焼酎と本格焼酎はどう違うのか?戦後1949年の酒税法で「甲類・乙類」の分類呼称が定められたが、通常甲乙の称は等級や順位でも使われる表現であるため、ややもすれば「乙類」が「甲類」に劣ると誤解されかねなかった。これを危惧した江夏順吉(当時の霧島酒造社長)が1957年に九州旧式焼酎協議会において「本格焼酎」という呼称を提唱、1971年(昭和46年)12月10日に「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律施行規則」(昭和28年大蔵省令第11号)が一部改正され「本格しようちゆう」と呼称・表記することが可能となりました。(2008年12月現在、法令の条文上では「本格しようちゆう」のみが使用されており漢字の「本格焼酎」の登場例はないが、以下業界での慣用に倣って本節では後者を用いる。)

しかし、「本格焼酎」の呼称を用いる基準が必ずしも明確でなかったことから議論が生じ、その結果2002年11月1日に前述の省令の一部改正により基準が強化され、以下に掲げるアルコール含有物を蒸留したものでなければ本格焼酎と名乗ることはできなくなった。なお、単に「焼酎乙類」「単式蒸留焼酎」と表示するのであれば材料は制約されない]。

●穀類又はいも類、これらのこうじ及び水を原料として発酵させたもの
●穀類のこうじ及び水を原料として発酵させたもの
●清酒かす及び水を原料として発酵させたもの、清酒かす、米、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの又は清酒かす
●砂糖(政令に掲げるものに限る)、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの(黒糖焼酎)。
●穀類又はいも類、これらのこうじ、水及び国税庁長官の指定する物品を原料として発酵させたもの(その原料中国税庁長官の指定する物品の重量の合計が穀類及びいも類及びこれらのこうじの重量を超えないものに限る)

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今や本格焼酎ブーム

健康志向ブームで焼酎が注目されています。日本では、2003年頃から焼酎乙類を対象とする「本格焼酎ブーム」が起きて、同年には焼酎類全体の出荷量が日本酒の出荷量を約50年ぶりに上回りました。焼酎の種類を売りにするお店も続々と出来て、2004年には売上高もピークを迎えました。このブームに伴って、本格焼酎を専門に扱う焼酎バーも登場しています。今まではその土地に行かないと飲めない焼酎もいろんな地方の焼酎が飲めるので大歓迎です。

焼酎の本場、鹿児島で本格焼酎は1500円前後の商品が消費の中心ですが]、より美味しい焼酎を望むニーズと、作り手のこだわりによって高価格で本格志向である味の焼酎も登場しました。しかし、少なからぬ弊害も生じた。ブームのピーク時には芋焼酎の原料となるサツマイモが市場に不足する深刻な問題が起きたほか、一部銘柄ではプレミアがつき、一本数万円などという値段が付けられるようになり、森伊蔵については偽物が出回る事件にまで発展しています。ヤフオクでも高値で取引がされています。
庶民の飲み物焼酎ですが、ここまでブームが加熱すると今で簡単に酒屋で安価で手に入ったものが気軽に飲めないのも悲しい限りです。

本格焼酎需要急上昇に伴い、各地で焼酎の生産設備拡充や休止酒造場の再開、新規参入などが図られました。しかし2006年初頭からブームは沈静化しつつあり、例えば帝国データバンク福岡支店は2006年の売上が2年連続で下落したことから焼酎ブームは去ったと分析し、ブームの反動・縮小による焼酎業界への悪影響を懸念しており、日本銀行鹿児島支店が2008年2月に公表した、今回の焼酎ブームについてまとめたリポートでは「今回のブームは終焉した」と指摘、「銘柄選別の時代に入った」と結論付けた。という状況であったが一方で麦などから芋などへの素材に対する嗜好の広がりが起こったことにより、帝国データバンク福岡支店によると、焼酎メーカー上位50社の2008年1~12月の売上高合計は前年比3.8%増の3471億9500万円で、ピークの2004年を上回り、「過去最高」を記録するなどブームの底堅さも見せている。生産に限りがある焼酎ですからブームというと一斉にブランドにむらがる日本人的行動は古くからの焼酎好きとしてはいただけない感じがしています。